トヨタを象徴する言葉の1つにカンバン方式(ジャスト・イン・タイム)というのがあります。
この素晴らしい仕組みをマネ出来ないかと、沢山の企業が研究し導入していますね。
しかしカンバン方式を導入したものの、あんまり変わらない。
むしろ以前より納期も在庫の状況も悪くなってしまったという話も聞きます。
どうしてトヨタのように上手くカンバン方式を運用できないのでしょうか?
今日はその理由について考えてみたいと思います。
失敗する原因として1番多いのが、
自工程の在庫が無くなってきたら前工程にカンバンを送り、材料を作ってもらう。こうすることで無駄な在庫を抱えなくて済む。
というカンバン方式の最も有名な部分だけを真似するというやり方です。
ここだけをマネしようとしても、「商品が納期に間に合わない」「商品が足りない」なんて事が頻繁に起こります。
というのも、それぞれの工程において置かなければならない「適正在庫」を十分に検討しないままカンバン方式を導入すると失敗します。
ではどうやって適正在庫を決めると良いのか?
適正在庫って1度決めたらずっと同じというものではなく、受注数によって変動させなければいけません。
受注数が多いのに適正在庫を少ないままにしておくから、生産ができずに納期遅れが発生するのです。
つまりカンバン方式というのは生産工程だけで作り上げられるものではなく、営業や販売からの受注情報を取り入れなければ、到底上手くいきません。
自工程の在庫が無くなってきたら前工程にカンバンを送り、材料を作ってもらうという部分だけをマネしていてもロスが生まれるだけなのです。
今、私達は年間の在庫を20回転以上させようとしています。
その為には適正数の仕入れを行わなければならず、多すぎても少なすぎてもいけません。
「販売数の予測精度を高めること」
これが課題になってきます。