いきなりステーキを運営する会社の実態を明かそう。後編

昨日から「いきなりステーキ」を運営するペッパーフードサービスの事を書いています。

前編では2006年~2013年に伸び悩んだ理由を書きました。

いきなりステーキを運営する会社の実態を明かそう。前編

2017.08.08

しかし、2014年に「いきなりステーキ」を開始してから業績が急伸しています。

後編では「いきなりステーキを生みだせた理由」と「ペッパーフードサービスの抱える課題」について書きます。

いきなりステーキを生み出せた理由

結論を先に書きますと「ブランドは沢山あったが、メニューだけは牛肉に集中していたから」です。

 ・ペッパーランチ
・いきなり!ステーキ
・ダイナー
・炭焼ステーキ・くに
・こだわりとんかつ・かつき亭
・炭焼ビーフハンバーグ&ステーキくに
・92’S
・東京634バーグ
・牛たん仙台なとり
・武蔵ハンバーグ
・CABステーキ
・どんと家

12ブランドも展開していますが、メニューはすべて牛肉です。

創業以来30年牛肉を扱い続けて構築した”独自資源”があったからこそ、いきなりステーキを生み出せたのです。

そこに昨今の肉ブーム、さらに「俺のレストラン」でも話題となった”高原価&立食スタイル”を上手く取り入れて大ヒットとなったのです。

素晴らしいアイディアですよね。

また、ペッパーランチと比較して直営店舗の比率が高いです

いきなり:75%が直営
ペッパー:35%が直営

ステーキ特化というビジネスモデル的にも直営店を増やしやすいのだと思いますが、直営店比率が高い事がいきなりステーキのヒットに関係しているように思います。

ペッパーフードサービスの抱える課題

続いてペッパーフードサービス全体が抱える課題について書きます。いきなりステーキの今後を左右する内容なのではないかと思います。

まずは売上構成から見てみましょう。

売上構成

年々いきなりステーキの比率が高まっており、2016年度は売上の63%がいきなりステーキで構成されています。

また、既存事業の売り上げが年々増加している点にも注目です。

利益構成

続いて利益構成ですが、いきなりステーキへの依存度が88%と売上以上に高まっています。

ここでもう1つ注目するべきは「既存事業の売上が増えているのに利益が減っている」という点です。

ペッパーフードサービスの既存事業で一体何が起こっているのでしょうか?

ペッパーランチ事業の中身を調査してみた

メインである「ペッパーランチ」を調査してみると、なんと10年以上前から海外展開を進めていた事が分かりました。

国内店舗は減っていますが、海外店舗はずっと増加しており、今では270店舗にまでなっています。

ペッパーランチの店舗数と売上推移

海外店舗は全てフランチャイズのようですが、店舗数の増加の割に売上がついてきていないように思えるのです。

「これはどういう事だ?」と、IR資料を読んで見ると2016年度の海外事業売上は3.3億円とありました。

つまり、海外FC事業の1店舗あたり売上が約120万円しかありません。(売上の内訳は機器等の売却、ロイヤリティ収入)

3.3億円の売上げを作るのに一体どのくらいの費用が使われているのかは分かりませんが、赤字なのかも知れませんね。

いきなりステーキもペッパーランチと同じ道を辿る可能性がある

いきなりステーキの好調を受けて、その他の事業は収束させていくのかと思いきや、既存事業にも力を入れて戦力を分散させています。

戦力を1つの事業に集中させないやり方は、失速していったペッパーランチと同じように思えます。

店舗展開の仕方もペッパーランチと同じで、ドミナントとは真逆のやり方。


いきなりステーキのページより参照

そして海外展開を進めている点もペッパーランチと同じです。(2月にNYで海外1号店がオープンした)

 

1つに集中するって最初はとっても怖いです。

しかし戦略としての正解は、いきなりステーキに戦力を集中した上で、日本の出店戦略を見直し海外へも進出するやり方だと私は思います。

牛肉の扱いに関する素晴らしい独自資源があるのですから。

いろいろと厳しい事を書いていますが、ペッパーフードサービスの戦略が間違っているのかは分かりません。

何が正しいのかは数年後の業績でしか分からないです。

しかしこういった事例を自分の中に蓄積していく事が大切なのです。

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