リッツカールトンの「戦略」はどうしてマネされないのか?

リッツカールトン
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「最高の罠」に陥らない為には、マネされないものを「価値」にする。もしくは、マネされない工夫をするしかない。

非常に難しい問題ですが、マネ出来ない「価値」を提供している企業は確かに存在する。

例えば、なぜリッツカールトンのサービスはどこもマネできないのか?

というところで前回は終わりました。

良い戦略を作りたいなら「最高」を目指してはいけない。その理由とは?

2016.03.05

今日はリッツカールトンについてを調べてみようと思います。

ザ・リッツ・カールトンとは

世界規模でホテル・チェーンを展開するホテルブランドのひとつで、2名で泊まろうと思うと、食事なしでも1泊10万円以上する高級ホテルです。

私はまだ行った事はないのですが、日本にも4カ所あります。

ザ・リッツ・カールトン大阪 1997年

ザ・リッツ・カールトン東京 2007年

ザ・リッツ・カールトン沖縄 2012年

ザ・リッツ・カールトン京都 2014年

高級ホテルですので、最高の部屋、最高のベッド、最高のサービス等を宿泊客に提供してくれます。

しかし当然ながら、同じ価格帯で同等のサービスを提供するホテルは他にも沢山あります。「最高の罠」理論によると、いつかはコスト競争、価格競争に陥るはずです。

それなのに、どうしてリッツカールトンは長い歴史の中で、生き延びてこられたのでしょうか?

その理由はリッツカールトンの「最高のサービス」にあります。

リッツカールトンの秘密は「クレド」?

有名な話しなのですが、リッツカールトンの従業員は常にサービスの基本精神が書かれている「クレド」というカードを携帯しているそうです。

このクレドこそが、リッツカールトンの「感動サービス」を生み出せる理由だ、と思われがちですが、私はそうじゃないと思います。

クレドに記されているものはあくまでも基本方針だけだし、もし「クレド」が理由であるならば、すぐに競合にマネされてしまうからです。

リッツカールトンのサービスをマネ出来ない理由とは?

私が考えるリッツカールトンのサービスがマネされない理由は以下の2つ。

1.「ノーと言わないサービス」。従業員が自らの判断で「1日20万円までの決裁権」が認められている。

2.「独自の人材採用システム」を用い、経歴や経験などを重視せず素質を重視した面接を行い、採用までに長期に渡って時間をかける。

上記2つは強みである反面、弱みでもあるのです。

決済権与えるのはすごく簡単ですが、普通のホテルであればどういう風に使えば良いか思いつかない。

社風に合う人材が採用できる反面、時間とコストが掛かりすぎる事と、即戦力になりうる人材を確保しにくい。

「クレド」や「仕組み」など、表面上はリッツカールトンのマネを出来るかも知れませんが継続することが難しいのです。

ではなぜリッツカールトンはそれが可能なのかというと、「経験」と「伝統」。

つまり「企業文化」があるからなのです。「企業文化」が高まれば企業価値が向上し、自然と「良い人材」と「良い顧客」が集まるようになる。

そうすると、さらに安定した「感動サービス」の提供が可能になり、時間が経てば経つほど、競合はリッツカールトンのマネが出来なくなっていく。

日本で最初のリッツカールトン大阪が出来た時のインタビューを見つけました。

ザ・リッツ・カールトン大阪では、開業にあたって約600億円にのぼる大規模な設備投資を行った。顧客の舌を満足させられるよう、腕利きのシェフもそろえた。

ただし、林田氏によると同ホテルのこだわりは、あくまでも従業員のサービスにあるという。

では、なぜサービスにこだわるのか。その理由は明解だ。

「ホテルは何度も利用してもらうもの。設備や料理でも確かに感動してもらえるが、利用を重ねると感動が薄れてしまう。だが、サービスにおいては感動が薄れることはない」

ザ・リッツ・カールトンでは、サービスによって他のホテルと差別化を図るとともに、満足以上の「感動」を与えられるサービスを実現すべく、スタッフ教育を徹底している。

「商品の差別化を図ることが難しい他の業界でも、顧客サービスの重要性は共通するはず」

このインタビューは、リッツカールトンの「企業文化」が従業員に浸透しているという事を証明していますよね。

また、数字の面からもリッツカールトンの「強さ」を表すことが出来ます。

他のホテルの多くがサービス料を10%と設定しているのに対して、リッツカールトンでは13%と高めに設定している。

300床クラスのホテルの多くは年間売上高が約70億円程度に留まっているのに対して、292床の同ホテルでは実に120億円。

リッツカールトンの事例は、以前書いたディズニーランドの事例と良く似ていますね。

なぜディズニーランドのスタッフは誰もが最高の接客が出来るの?秘密は戦略にある。

2015.11.30

「企業文化」ってなんだか曖昧な感じで戦略とは関係なさそうですが、それはとんでもない誤解です。

戦略を作る際は、「独自の価値」を考えたら終わりではなく、他社にマネされないようにするところまで考えないといけません。

私達ドラフトの戦略を深める為の良い事例となりました。

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