なぜ「幸楽苑」はラーメン業界No.1なのに利益がでないのか?

No.1の”獲り方”が大切という事例です

今日はラーメン業界1位”だった”「幸楽苑」の事例。2位”だった”「ハイデイ日高」との比較をしながら見ていきたいと思います。

まずは売上から。幸楽苑は横ばいが続いているのに対して、日高は右肩上がり。そして2016年には幸楽苑の売上を追い抜いています。

単位:百万円

続いて営業利益の比較。営業利益には大きな差があります。日高が完全に勝っていますね。

単位:百万円

「No.1になれば業績が良くなる」がセオリーですが、1位だった幸楽苑の業績はなぜ伸び悩んだのか?

今日はNo.1の獲り方を間違えると大変な事になるという話です。

幸楽苑と日高屋は何が違うのか?

両社ともに価格戦略で成長してきた企業です。

幸楽苑 主力メニュー390円ラーメン
日高屋 主力メニュー390円ラーメン

ところが2006年に幸楽苑は「390円→290円」へ値下げをしています。値下げの理由を調べる為に、2007年の両社の業績を調べてみました。

幸楽苑 売上314憶円 営利11億円(3.5%)

日高屋 売上160憶円 営利15億円(9.3%)

売り上げに大きな差がありますが、この時点ですでに営業利益は日高が上です。

これは私の推測ですが、幸楽苑が290円に値下げした理由は“日高屋の勢い”にあったのではないかと思うんです。

規模で負ける日高屋になぜ勢いがあったのか?

理由は両社の出店戦略を調べると見えてきます。

幸楽苑の店舗
北海道 11
東北 143
関東 271
東海 53
北信越 44
関西 14
中国四国 8
海外 2
「合計546店舗」

日高屋の店舗
東京、埼玉、神奈川、千葉に集中の完全ドミナント方式
「合計367店舗」 

売上、店舗数で大きく差をつけられていた日高屋からすると、「地域No.1」を獲りに行くのがセオリーです。

日高屋は関東に集中出店する事で”幸楽苑のシェア”を少しずつ奪っていったのではないでしょうか。

それに焦った幸楽苑側は価格競争で日高屋に対抗しようとした。

規模で勝る幸楽苑の価格戦略は正しいやり方だと思います。しかし、価格だけでなく店舗数でも勝たなければシェアは獲れないのです。価格で攻めて出店攻勢もかけるべきだった。

主戦場である関東でNo.1を獲れなかったのが幸楽苑の敗因だと思います。

迷走が続く幸楽苑

総合売上では確かに幸楽苑が1位でしたが、地域毎に見るとどうでしょうか?

関西に花月嵐 中部にスガキヤ 北陸に8番ラーメン  九州に一風堂、一蘭とラーメン市場は競争が激しいです。

そのような中で幸楽苑の業績が低迷しているのは、「No.1」と言える地域が無いからでしょう。

幸楽苑の業績 単位:百万円

そして、幸楽苑の迷走は続きます。

2015年には全売上高の32%を占めていた看板商品290円「中華そば」を520円の「醤油らーめん」へとチェンジ。戦略がブレだします。

(対する日高はここぞとばかりに「ウチの強みは低価格」と宣言し勢いを増しています)

そして先日、「いきなりステーキのフランチャイズをやる」というニュースが流れていました。完全に迷走しています。

幸楽苑が今やるべきは、原点に立ち返りNo.1地域をコツコツと積み上げる事ではないでしょうか。

実店舗の「ドミナント戦略」をネットに直すとこうなります

2017.10.31

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