大切なのは2つの数字をコントロールすること
経営だ~、会計だ~、と聞くと難しく感じるかも知れませんが、なんのことはない。小学生でも分かるような”公式”で会社の経営は成り立っているんです。
売上ー原価ー販管費=利益
企業の業績を伸ばすコツは「自社の商品を買う理由」を作る事です。
じゃあその”理由”はどう作れば良いのかというと、先ほどの”公式”に登場した2つの数字をコントロールして作ります。
「原価」と「販管費」
正式名は「一般管理費及び販売費」だが通常、販管費と略される。
社員の給料・賞与、諸手当、販売手数料や広告費、福利厚生費、旅費交通費、通信費、などが該当する。
どういうことか説明する為に、アパレル業界の例を見てみましょう。
「ユニクロ」と「サマンサタバサ」の場合
原価率 51.6%
販管比率 39.3%
原価率が高いってことは、お客さんからすると良い商品を安く買えるってことです。それって「買う理由」になりますよね。
その代わりに接客する店員さんや広告宣伝を減らして販管費を抑えている。
つまり”安さ”の戦略 です。
原価率 36.7%
販管費率 58.5%
販管費が高いサマンサタバサは、有名モデルや広告、販売員にお金をかけて”ブランド力”を高めています。これも「買う理由」になりますよね。
原価率が低いのは、お客さんは商品ではなく、ブランドネームに価値を感じてお金を払っているからです。
つまり”他にない”の戦略です。
まとめると、こういう事です。
・原価率と販管費率のバランスを調整する事で”独自の付加価値”を付け、売上を最大化する。
・原価率と販管費率の合計が100%を超えないようにバランスをとる。
つまり売上と利益は、「原価」と「販管費」をコントロールした”結果”なのです。
あなたの会社は「原価率」と「販管費」どちらに重きを置くか決まっていますか?
「うちの会社は原価率も低く、販管費も低くだ!」なんて言ってる会社があったら、具体的にどうやるのか考えてみた方がいいかも知れません。
アパレル業界で世界3位、日本1位のユニクロでさえ値上げしようとして上手くいきませんでした。
「どっちも低く」なんて事が出来るのは圧倒的市場シェア、もしくはすごい独自資源を持った企業だけですよ。
業績を伸ばしたいならまずはどちらに重きを置くか決めるべきですよ。競合と少しバランスを変えるだけで差別化になるのです。
「自社のバランスはどうなってるか?」決算書を見て確認してみる事をおすすめします。